明日、君がいない
ブロガー限定の試写会に行ってきました。
ブロガー限定、ということもあって、普段はペラ紙のチラシ程度しかくれないのですが、マスコミ用パンフなんてもらっちゃいました★
このパンフ、かなり、シッカリしているんですよ。
【作品について】
カンヌを驚愕させたアンファン・テリブル、衝撃の初監督作品。
友人を自殺で失った半年後、自らも自殺しかけたという衝撃的な実体験をもとに、若干19歳で本作に取り組んだ、オーストラリアの新鋭ムラーリ・K・タルリ監督。映画制作の経験は全く無かったにも関わらず、わずか36時間で脚本の第1稿を書き上げたばかりか、字句となる登場人物6人それぞれの視点からのエピソードとインタビュー映像を巧みに交差させ、演技未経験の役者から最大限の力を引き出した。子供から大人へと成長する狭間で揺れ動く彼らが、心の奥底に抱える闇と、その脆さを、見事に描ききった手腕。それは、その年齢からは想像しがたい類まれな演出力によるものだ。ここで描かれる、みずみずしくも痛々しいほどの繊細さは、だれもが通り過ぎてきた思春期の記憶を呼び覚ます。タルリ監督が主人公たちと同じ目線を共有するからこそうまれたリアリティが、ここにある。本作は、2006年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で上映されるや、20分にもわたるスタンディング・オベーションを巻き起こした。
【登場人物】
ピアノが得意で成績優秀なマーカスは、一流弁護士で高所得の父親を尊敬している。
マーカスの妹メロディは、動物と子供を愛する心優しいオンナノコだが、両親とくに父親から疎まれていると感じている。
スポーツマンのルークはサッカーに夢中で、悪友2人といつも旧友をからかっている。
長髪のショーンはゲイであることを学校でからかわれ両親からも半ば見捨てられていて、その苦しみからマリファナを常習している。
ルークにぞっこんのサラは、いうも自分のボディラインを気にし、お洒落に余念がない。来年、卒業したら、仕事はせずに結婚したいと夢みている。
3ヶ月前にイギリスから家族で移住したスティーブンは、尿道が2つあって、知らないうちに漏らしてしまう。また、片方の足が短いため、足を引きずって歩く。卒業までの3ヶ月を絶望的に長く感じている。
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爽やかな風が吹き抜け、木の葉が陽光にきらめきながらそよぐ。生徒たちの姿が、教室や廊下、グラウンドにあふれていく。いつもと同じ、ハイスクールの朝の光景。今日もいつもと変わらない平凡な1日を過ごすかのように見えた6人の高校生たちは、だが、ひとりひとりが人に打ち明けられない悩みや問題を抱え、押し潰されそうになっていることが、次第に明らかになっていく。やがて、午後2時37分に、その悲劇は起きる。はたして、自ら命を絶とうと決意するのはだれなのか・・・・・・6人のうち、だれがその決意を実行しても不思議ではない、苦悩する10台の現実が、鮮やかに描き出される。だれもが自分のことで精一杯で、学校という場で、あるいは家庭の中で、互いに傷つけあい、または無関心という暴力で他人をうちのめす。ここで描き出される1日は、大人の社会を映し出す鏡でもあり、わたしたちの現実でもあるのだ。
メロディ「家族や友達がいても、ものすごく重大なことが起きた時、とても孤独なの。誰にも話せない。」
マーカス「“いい点は当たり前だ”“そんな点で満足か?”父さんは、すべてが完璧でないと許さない・・・でも、父さんが正しい」
ルーク「学校は、弱肉強食のジャングルだ。痛い目にあって泣き寝入りでは負けだ」
スティーブン「家族を愛してる。最高の家族なんだ。だから学校でのイジメは家族には言えない。これ以上、迷惑かけたくないよ。僕のことで苦労したから、もう十分だ。」
ショーン「親が出かけるとき、もう僕は誘ってもらえない。僕がゲイだってみんなが知っているから、親はイヤなんだよ。」
サラ「彼を愛しているの。“王子様とお姫様”って、みんなは冗談で呼ぶけど、私は本気よ。彼と結婚したい。それほど彼を愛しているの」
(パンフレットより)
自分が思っている以上に他人は自分にとって蜜であり、それと同時に人は他人である。と強く感じました。
この映画の中の大部分のシーンは学校内であり、親は出てきません。でも、それぞれの子供たちにとって少なからず、いや、多大な影響を与えているのが親であることがわかる以上に、子供たち自身にとって、お互いの存在は、彼ら自身が感じている以上に大きくて、それでいて、それぞれが孤独であるこの現状。
舞台はオーストラリアのハイスクール。近親相姦、ゲイ、いじめ、ドラッグなど、内容など、多少は異なるにしてもオーストラリアに限らず、日本でも、アメリカでも、フランスでも当てはまる物語。
レクイエムのような美しい、透き通る、心洗われる音楽と、緑の中の木漏れ日が印象的なオープニング。
心にズシン、と重く響きました。
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